detail: セラミック黄金虫ネックレス＆イヤリング ヴィンテージジュエリー

1930年代製。
スペインorイタリア製。

陶器が産業の一つだったイタリア、スペインでは、陶器製のジュエリーも制作されていました。
有名なジュエリーブランドでも、工房でもなく、
サインの入っていないアンサインと呼ばれるジュエリーが多いですが、
確かな職人技がベースにあり、イタリア、スペインらしい色使いの美しい陶器製ジュエリーです。

全てハンドメイドで制作されており、同じデザインを数多く制作していたとは考えにくく、
出会う度に一期一会のジュエリーとの出会いに感動します。

1950年代頃、第二次世界大戦後に重い雰囲気を吹き飛ばすような、
明るいイタリアのジュエリーが世界中のバイヤーから愛されるようになると、
陶器製のジュエリーも多く制作されるようになりますが、
こちらは私が今までに買い付けした陶器製ジュエリーの中で一番古い時代のものになります。

デザインのモチーフとなっているのは、エジプトの黄金虫です。
エジプシャンリバイバルと呼ばれる、
エジプト文明から強いインスピレーションを受けて制作されたジュエリーシリーズ。
こちらは1930年代製ですが、
何百年も前のアンティークジュエリーの時代から何度も何度も
エジプシャンリバイバルジュエリーは制作されてきました。
ヨーロッパの人々にとって、エジプト文明は今までに見たこともない、
未知で不思議で魅力的なものだったのです。
　　
繰り返しエジプシャンブームが来る度に、人々はジュエリーを制作しました。
1970年代にミリアムハスケルもまた、エジプシャンジュエリーを制作しています。

職人の名前も、工房も知ることのできないハンドメイドの作品ですが、
秀でたセンスを感じた美しいジュエリーセット。
ターコイズカラーの黄金虫と、黒いベルベットのりぼんのコンビネーションが光ります。

こうしたアンサインのジュエリーの中にも、素晴らしい作品があるので、
ブランドやデザイナーに拘ることなく、ご紹介していきたいです。


陶器製ジュエリーは、イタリアとスペインで制作されていましたが、
ハンドメイドの作品であることもあり、
どちらの国で制作されたものかの判別がとても難しいジュエリーがあります。
現存するものがそこまで多くなく、資料も多くはありませんが、
今後親交あるジュエリーディーラーと共に国別の特色を解明していけたらと思っています。


鮮やかなターコイズカラーと、愛らしい黄金虫のモチーフのコンビネーションが
抜群にマッチした
とてもとても美しく、素晴らしいジュエリーセット。

黒いベルベットのりぼんを選んだことに職人の高いセンスを感じます。

私が出会った陶器製のジュエリーの中でも、最高の作品です。

<ご購入前に＞
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