1920
エナメル蜂ブローチ

DOVER STREET MARKET GINZA様3階でお取り扱いして頂いております。

detail:エナメル蜂ブローチ

1930年代
アールデコ期のブローチですが、
ウィリアム•モリスが主導したアーツ&クラフツに影響を受けた作品だと思われます。

アーツ&クラフツとは産業革命後の機械化、大量生産化を危惧したモリスが手仕事の重要性と、
アートはギャラリーになくともよい。
生活とアートは共存し、統一するべき。という考えの元に起こしたアート活動。

壁紙、家具、ジュエリーと製作されたものは、多岐にわたっています。
手仕事で製作されたアーツ&クラフツの作品は、芸術的にも高い評価を受けたものばかりですが、
当時でさえオールハンドメイドのものは高額で、
庶民には手がだせるものではなかったので、結果的に裕福な階層しか愛用することはできませんでした。

しかし、そのモリスの生活とアートを統一しようという考えは、
その後のアール•ヌーボー、ウィーン分離派(クリムト•シーレなど)へも大きな影響を与えていきます。

その影響は日本へも…。
日本の柳宗悦もモリスの運動に共感を寄せ、1929年イギリスを訪れています。
柳の民芸運動は、日用品の中に美を見出そうとするもので日本独自のものであるが、
アーツ&クラフツの影響を大きく受けたことで知られています。

こちらのブローチは、モリスのアーツ&クラフツの後の時代に作られたものですが、
彼の影響を強く受けたと思われるハンドメイドによる作品。
アーツ&クラフツはより複雑なデザインですが、
こちらはアーツ&クラフツのデザインや精神の影響を受けながらも、
職人がモダンにアレンジしたことがわかります。

忠実に再現されたクオリティの高さと、グラデショーンで表現された美しい色付け。
永遠に美しいものには、時代を超える力があるのです。
こちらのブローチも、今後も美しさを保ち続けていく…という力を感じました。

蜂のボディ部分のエナメルにダメージがあります。
このダメージも、とてもいい風合いになっています。
ダメージは嚇々に反映されていますので、ご了承の上、ご購入をお願い致します。

No B333
Size 2.6×5.8cm
購入数
Soldout