detail: クリスタルグラスドロップネックレス。1920〜30年代のもの。
1930年代までコスチュームジュエリー（ダイヤやゴールド等を使わないジュエリーのこと。クリスタルグラス等を使い、ストーンを様々な形にカットし、大きさも選べることから、デザイナーは今までにないジュエリーを自由にデザインした。現在ではハイジュエリーに並ぶほどの価値を持つものもある。）は独自の流通販路を持っていなかった。1930年にはじめてパリでコスチュームジュエリーだけの展示販売会が開催され、ヨーロッパ中からバイヤーが集まった。イギリス人バイヤーも、多くのコスチュームジュエリーを買い付けした。ファッション誌では、ヴァンクリーフ＆アーペルの宝石の隣にコスチュームジュエリーが掲載され、一気に世界中で人気になっていくと共に、コスチュームジュエリーへの評価も一気に上昇していく。
コスチュームジュエリーでこうした半透明のクリスタルを使ったものは見かけるのですが、３つのドロップがついたものはとても珍しいです。すべての金具部分の裏には彫りによるデザインがあり、手をかけて制作されたことがわかります。
美しい輝きは、どんな肌や洋服の色にも馴染む力があります。