1930 フレンチジェット
ドレスクリップ

detail: フレンチジェットドレスクリップ

1930年代製。
イギリスで黒いジュエリーに使われていた素材はジェットと呼ばれる天然資源でした。
しかし、フランスではジェットが産出されず、当時も今もジェットは高級素材。
それでも、どうしても黒いジュエリーを身に付けたいと思ったフランス人は、
ガラスでジェットを再現しました。
当時、黒いガラスを作ることは大変高い技術を必要としましたが…職人の努力によって、
黒いガラスによるフランス版ジェットが生まれました。

1861年、ヴィクトリア女王の最愛の夫である、アルバート公が急死します。
深い悲しみにくれたヴィクトリア女王は表舞台から姿を消し、約25年にわたって喪に服しました。
その間、ヴィクトリア女王は、黒い服に、黒いジュエリーしか身につけなかったと言われています。
この時代のファッションリーダーでもあったヴィクトリア女王が喪に服したことにより、
黒いジュエリーがイギリスだけでなく、ヨーロッパで大流行しました。

このことをきっかけにさらに、フレンチジェットは主流となるのです。
ドレスクリップとはクリップ式のブローチのこと。
あるフランス人ジュエリーデザイナーが女性が木製の洗濯挟みを使っているのを見て、
クリップ式のブローチを思いついたのがはじまり。
1920年代にカルティエが特許をとると、世界中で大人気となりました。

アールデコの時期とドレスクリップの流行の時期は重なっていることから、
アールデコ様式のデザインのドレスクリップがたくさん作られました。
このブームは1950年代には終わりを迎え、それ以後作られることはなくなってしまいました。

クリップなので襟元に留めたり、洋服を傷つけることなく、用途は様々です。
アレンジしてお使い頂けます。

アールデコ期らしい、モダンなデザインのドレスクリップ。
時代を象徴するジュエリーです。

8000円→5000円

ご購入前にこちらをご覧ください。
No H30
Size 2.5×3.3cm