1960 Miriam Haskell
パールドロップイヤリング

detail: Miriam Haskell (ミリアムハスケル)パールドロップイヤリング 

1960年代製。
ミリアムハスケルとは、コスチュームジュエリー界で最も有名で重要な人物。
1924年にたった500ドルを片手にニューヨークにでてきて、サロンをオープン。
1926年に自身のブランドを発表するとすぐに大成功を修める。

ハスケルは「本物以上に最高のジュエリー」を作るという信念のもと、クオリティにはこだわりを持っていました。
ビーズはヴェネチアやボヘミアンから、珊瑚や貝、日本から取り寄せた真珠など、彼女の真贋美にかなった素材しか作品に決して使うことはなかった。

『ヴォーグ』のトップモデルや、グレタ・ガルボをはじめとするハリウッド女優もハスケルのジュエリーのファンであり、夢中なったことで知られています。

私がハスケルのジュエリーに出会ったのは、ロンドンのとあるマーケットでした。
それまでも何百人ものディーラーに出会ってきたのですが、彼女のストール(お店)は輝いていました。
ディーラーとしての経験から来る誇りと、卓越したセンスで選び抜かれた30点ほどのジュエリーが並んでいました。

彼女の専門はデザイナーものを中心としたヴィンテージコスチュームジュエリー。
クオリティも、レア度も一流のジュエリーばかり。
すべて買い占めたい…と思った彼女のジュエリーの中で、私が運命だと思ったものがミリアムハスケルのジュエリーでした。

女性らしい柔らかなフォルムをしていて、多くの素材のパーツを使いながらもけばけばしくなることもないジュエリー。洗練されていて、気品に満ちたジュエリー。
何よりもハスケルのジュエリーには、人を惹き付ける不思議な力があるのです。

今もハスケルの意思を受け継ぎ、ブランドは存続していますが、当時のデザイン、質には到底及ばないというのが私の個人的な意見です。
70年代までのハスケルと、80年代以降のハスケルは全くの別物と考えています。

ヨーロッパやアメリカ、日本など世界中にコレクターがおり、その価値は毎年上がり続けています。
私自身もデザイナーや時代、ブランドに関係なくジュエリーを集めているコレクターですが、ハスケルのジュエリーは私にとっても、特別なコレクションとなっています。

こちらのイヤリングは、イギリス人のジュエリーディーラーから仕入れしたもの。
彼女は、私が信頼を寄せ何度も何度も仕入れしているディーラー。

ハスケルが精神を病み、入院し、引退する以前のハスケルが在籍していた時代の作品です。

バロックパールという、ぼこぼこしたパールは美しくないとされ、
ジュエリーの世界では評価されていませんでした。

バロックパールに光を当てたのがハスケルであり、
今もなお、バロックパールがジュエリーに使用されるのは間違いなくハスケルの功績です。

こちらのイヤリングは、そんなバロックパールの美しさをシンプルに表現したハスケルらしいジュエリー。
長く愛用して頂けると思います。

一番下の段に、小さなパールのパーツを組み合わせるところがまた美しい。
細部にわたって、手を抜いていません。

ご購入前にこちらをご覧ください。
No E121
Size 4.7cm
購入数
Soldout