1960~80 スペイン製
トレドイヤリング

detail:1960~80年代のもの。スペインのトレド製、ヴィンテージイヤリング。

こちらはdamasceneと言われる技巧を用いたイヤリング。そのルーツ中世まで遡り、シリアの首都である世界最古の都市の一つダマスカスでオリエンタルスタイルのアーティストによって確立されたと言われています。シリアからアラブやスペインに持ちこまれた技術は、そのスタイルを変えることなく守られてきました。
アラブやルネッサンスモチーフを取り入れ、幾何学的な模様に花や鳥がデコレーションされたデザインが特徴です。デザインは彫りによって表現されています。
トレドはdamasceneの世界一大きな生産地であり、歴史的にも文化的にもスペインで最も豊かな地域です。
海外へのヴァケーションが盛んになり始めた60年代、トレドに訪れた人々に伝統的なdamasceneのイヤリングやブローチは旅の思い出の品として、おみやげとして人気がありました。こちらもトレドを訪れたイギリス人がトレドの思い出に購入したものだと思われます。

こちらのトレド製品は、お世話になったジュエリーディーラーさんのお宅で買い付けしたもので、彼女は生粋のヴィンテージコレクター。コレクションはジュエリーだけにとどまらず、当時トレドでジュエリーと共に販売されていたポストカードやドールなども見せてもらいました。スペインらしい鮮やかで情熱的な色合いの雑貨でした。damasceneのジュエリーもどこか力強さを感じ、そこが魅力。ディーラーさんも、「この時代のトレドのものに最近夢中なの。イギリスやフランス、アメリカのジュエリーや雑貨とは全く違った良さと面白さがあるんだよね。」と言っていたのが印象に残っています。

イヤリングバックと呼ばれる耳に挟むパーツの形状は、スペイン製のジュエリーによく見られるデザインのものです。
黒とゴールド、ホワイトのコントラストのクールさと、パールの組み合わせがトレドらしいイヤリングです。
No E22
Size 3.1×1.8センチ
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